東山自動車工業株式会社の創業者東山三郎は、大正13年12月16日、大阪府豊能郡豊島村新町(現 大阪府池田市新町)に生を受け、大正から昭和、太平洋戦争、そして終戦と、まさに日本の激動のうねりのなかで育ちました。

当時、家庭はとても貧しい状況にあり、8人兄弟の三男でありながら兄二人を亡くし、実質の長男として、家を支える責任も担わなわなければならない立場でした。満足な教育も受けることができず、尋常高等小学校を卒業するとすぐに、発動機製造株式会社(現 ダイハツ工業株式会社)付属の技術養成所に入所しました。

少しでも家族の支えになるためと、「これからの時代は、自分の身に何か技術を身につけておく必要がある。」と考えたからでした。